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寒い。
肌を刺す北風は、常夏の南中に暮らしていた彼女の身にこたえる。身を縮めることもできない。手枷足枷をはめられ、鉄の寝台へ大の字にくくりつけられているからだ。
いつも隣にいてくれる夫もいない。温めあえる相手がいない寂しさは、心を冷え冷えとさせる。
そして。今の祝融は、一糸も纏っていない。寝台の周囲には、身につけていた獣の皮が散乱している。
普段から露出度は高めだが、全裸の祝融はひときわ美しい。太陽の光をたっぷり浴びた肌は小麦色に輝いている。女性としては大柄で、腹筋も綺麗に割れている。一方で乳房や尻肉は、南国の果実を思わせるほどに成熟していた。
女戦士の一つの理想形ともいうべきその肢体が、古志城最深部でいいように弄ばれていた。
「やめなっ……あっ、あああっ……!」
祝融の股には、石鹸の白い泡が山と盛られている。その上を、鋭利な剃刀が静かに往復している。
ジョリッ、ジョリッ……
泡と共に、銀色の茂みが剃り落とされる。剃刀は会陰から菊門にまで達し、大人の女の証を容赦なく除去していった。
「は、おおっ……何で、こんなにぃっ」
石鹸に、薬でも混ぜられているのだろう。陰阜が異常に火照っている。冷たい剃刀の刃に撫でられるだけで、祝融は喘ぎを漏らしてしまう。
「あぁ、アンタ目を覚ますんだよっ……え、くひっ――!?」
ひときわ切なげな悲鳴があがった。
使われているのは、剃刀だけではない。剃り残しの短い毛は毛抜きで摘まれ、毛根から抜き取られる。そのたびに、褐色の乳房は水羊羹のように揺れた。その先端がムクムクと尖りつつあることを、彼女は自覚していない。
先ほどから、祝融は必死に相手に呼びかけている。だが、いつもは深く優しい黒い瞳が、どんよりと濁っていた。彼女には、信じられなかった。真田幸村が、自分を辱める相手など。
(幸村がこんなになっちまうなんて、どんな奴の仕業なんだい……)
妲己を知らない祝融は、底知れぬ悪意に身の毛もよだった。
やがて祝融の菊門も、赤子と同じ有様にされてしまった。幸村は仕上げに、女戦士の股を布で丁寧に拭う。生来の几帳面な性格は、こんな形で残されていた。
「綺麗ですね……余計なものがないというのは」
太腿に手をかけ、幸村が無毛の女陰をのぞきこむ。女の象徴をこんなに間近で見たら、普段の幸村なら鼻血の一つも出しているだろう。
「い、言わないでおくれよ」
幸村の声には、まったく感情がこもっていない。にもかかわらず、まるで乙女のように、南中の女王が恥じらった。見られているだけでなく、さんざん刺激されて、花弁は匂い立ち、露がにじみ始めている。
「それに、美味しそうです」
幸村は両手の指で、暗赤色の花弁をくつろげた。内部粘膜はさらに入り組んでいて、豪快な姉御の繊細さを表しているようだった。
鼻息が、剥き出しの恥丘をくすぐる。祝融は、力なく首を振った。
「んっ……やめて幸村……アタシには、あの人が……ひゃ、あぁっ! いや、ダメぇ!」
夫以外の舌が、割れ目の中へと潜り込んだ。貪欲につつかれ、舐め回され、恥ずかしい体液の分泌を促進させられる。
幸村は物も言わず、匂い立つ花弁を舌で嬲り続ける。
寝台に水たまりができるころ、ようやく幸村は顔を離した。甲冑の前を器用に開け、異常にいきり立った肉棒を出す。
「ちょ……っと!」
その威容から、祝融は目を離せなかった。さすがに孟獲には及ばないが、十分に立派な持ち物である。いつしか足枷は外されていたのに、幸村が脚の間に割って入るのを拒むことさえ忘れていた。
覆いかぶさる幸村が、祝融を見つめる。その目にはやはり、何の感慨も浮かんでいなかった。
「ゆ、幸……いやああっ……お、巨きい……はあっ、おおうぅっ!!」
制止するより早く、硬く熱い肉塊が南中の女王に打ち込まれた。執拗な愛撫のおかげで苦痛はなく、ただその存在感に圧倒されていた。
とうとう幸村は、根元まで陽物を埋め込んだ。少しの間もなく、腰を打ちつけ始める。
「嘘、こんなのってぇ……アタシ、溶けちゃう、溶けちまうよおっ」
祝融は大いに戸惑った。夫のものに勝るとも劣らぬ一体感が、胎内を満たす。とっさに夫の顔を思い浮かべようとしたが、それが一突きごとに曖昧にぼやけていく。目の前の青年しか見えなくなってくる。
祝融はすでに、メリハリの利いた長い脚を幸村に巻き付けていた。砲弾型の巨乳も、真紅の甲冑にぐいぐいと押し付けている。肉体的な相性のよさが、不義の罪悪感を少しずつ薄れさせている。恐ろしいことだった。
強い男を求める本能か、肉襞は幸村の精を飲み干さんと貪欲に収縮していた。目には悦びの涙を浮かべ、尻孔までひくつかせている。あとは、彼女自身による堕落の号令を待つのみ。
「もうダメ、ア、アタシ、イ、イく……オォウ、オゥアアア――ッ!!」
野性的な咆哮が、古志城の暗い空に響き渡った。
「む……頃合い、か……」
わずかに顔をしかめ、幸村は少しだけ腰を引き、硬直する。精を放っているのだろう。
「ひいっ……あ、熱いいっ……」
射精されると祝融はわずかにつぶやいたが、征服される快感がじわじわと彼女の心を飲み込んでいく。収まりきらない白濁が逆流してくる頃には、祝融の燃える瞳も輝きを失っていた。
「アムッ……あん、抜かないで……アンタぁ……」
下半身で繋がったまま、二人は熱烈に口づけを交わす。余韻の収まりきらない祝融は、時折死にかけた獣のように身をひくつかせている。真っ赤な唇に、蕩けきった笑みを浮かべつつ。
その様を、上空から眺める女狐一人。
「あはは! お似合いよ、お二人さん。さ、次は誰と誰に繋がってもらおっかな」
妲己の悪い遊びは、まだまだ終わりそうにない。
この物語のヒロインたちは、以下の作品にも出ています
遠呂智の淫謀 祝融編
Written by◆17P/B1Dqzo