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「時は来た」
古志城最深部にて、平清盛はおごそかに告げた。彼の目の前では、年端もいかぬ少女が仰向けになって宙に浮き、眠りについている。少女の身体には、青白い燐気が蛇のようにまとわりついていた。
それこそが少女――卑弥呼を触媒とし、冥土から舞い戻って来た、魔王・遠呂智の魂魄であった。あとは、時間が経過し、実態を取り戻すのを待つのみ。その時間は、城外で孫悟空と妲己が稼いでいる。
そう、時間はたっぷりある。清盛の野望は、遠呂智復活にとどまらなかった。
「遠呂智様を蘇らせたこの童の力、吾輩も手に入れるとしよう」
卑弥呼の額に手をかざし、何事かを唱える。宙に浮かんだまま、卑弥呼はつぶらな瞳を開いた。だが、その瞳はどんよりと曇っている。儀式が終わるまでという約束を反故にし、
清盛は催眠を完全には解いていなかったのだ。
無邪気な少女が、清盛第二の儀式の生贄になろうとしていた。
重力が徐々に戻って来たかのように、卑弥呼が床の上に下ろされる。彼女は上半身をのろのろと起こし、清盛をぼんやりと眺めていた。
「次の儀式が待っておる。脱ぐがいい」
「うん、おっちゃん」
いつもの卑弥呼ならこんな理不尽な命令は頑として聞き入れないはずだ。
「よいしょ、よいしょ」
だが卑弥呼は理由も聞かず、自分から服を脱ぎだした。純白の上着の次は、青い下着に手をかける。さらには、靴も脱ぎ捨ててしまう。まるで、風呂にでも入るような気安さだった。目の前では、怪しげな老人がその様を凝視しているというのに。
「これで、ええんやな?」
こうして卑弥呼は、あっという間に真っ裸になった。胸はようやく膨らみはじめたばかりで、乳首も盛り上がっていない。なだらかな下腹部のさらにその下は、当然のごとく幼い一本筋のたたずまいだった。尻の肉づきも薄く、少年と見まがうばかり。純真無垢なこの裸体を見て性行為に及ぼうなどという者は、21世紀だろうと紀元前だろうと白い目で見られて仕方なかろう。
そんな、誰もが躊躇することを、平然とやってのけようというのだ。さすが平朝臣清盛、と言うべきか。そこに痺れたり憧れたりしてはならないが。
卑弥呼が清盛のもとへと、冷たい古志城の床を裸足でペタペタ歩いてくる。歩かされている、と言った方が正確かもしれない。
清盛の袴の中で、とてつもなく長い何物かがうごめきだした。袴ごしでも分かるほど、うねうねと這いまわり、ついには袴の下からズルッと伸び出る。
それはさながら、巨大な環形動物だった。太さは大人の片腕ほどもあり、長さは……袴の中にどれほど隠れているのか見当もつかない。亀頭にあたる部分がイソギンチャクのように無数の触手に分裂している。遠呂智の力を分け与えられたことで、清盛は生殖器までこのような化け物になり果てていた。
だが、それを前にしても卑弥呼は表情を変えない。それどころかひざまずき、小さな両手で化け物ミミズの胴体をつかんだ。清盛が何をさせようとしているか、容易に見当はついた。
「舐めい」
「うん、うちに任しとき……あ――むっ……」
口をいっぱいに開き、舌を懸命に伸ばし、卑弥呼は清盛の尊厳に口づけた。当然口唇愛撫は初めてで、知識もないはずなのに、異様に巧みに、美味しそうに舐めていく。もはや完全に、卑弥呼は清盛の操り性人形と化していた。
「じゅる、ぴちゃ、どないや……気持ちええ、おっちゃん?」
「うむ。この心地よさ、ひとえに春の夜の夢のごとし」
それだけでも罪深いのに、あろうことか清盛の無数の触手からは、先走りの汁が滲んでいた。何十歳年下か分からない裸の少女に、自身の肉欲を舐めさせて。
成分も不明な粘液は、男を知る由もない裸体をテラテラに塗りこめていく。それが年不相応な色気を、卑弥呼に与えていた。
「あぁ……何や、うちも胸が苦しくなってきてん……熱いわぁ……」
粘液は肌から染み込むと、媚薬の効果でもあるのかもしれない。頬は赤く染まり、息が荒くなっている。陥没乳首は触手に嬲られ、勃起を始めていた。そして小用を足す以外に用いられたこともない姫割れは、少しずつだが確実に潤みはじめていた。
卑弥呼自身が興奮してくると、口唇奉仕も滞りがちになる。それを見逃す清盛ではない。軽々と、胸の高さまで抱き上げる。逸物は少女の細い足首に巻きつき、螺旋を描いて脚を上っていく。綺麗な生足もまた、体液でベトベトに汚されてしまった。それも意に介さず、卑弥呼はとろんとした目で清盛に微笑みかけている。だがそれを見て、ためらう清盛ではない。
「後世の史家どもに、吾輩を裁くことはできんよ。さあ、参るぞ。極楽浄土へ導いてくれよう」
「ほんま? めっちゃ楽しみやわ……」
卑弥呼は、心底嬉しそうに清盛にしがみついた。そういう動きをさせられていた。何本もの触手が、少女の股間へと伸びていく。
「アッ、あふうっ!? な、なに、あっ、ああっ……」
未発達な豆をつつかれると、卑弥呼は首を振って敏感に反応した。快楽の中で儀式を進めようというのは、清盛のせめてもの良心だろうか。その間に他の一本が、膜を破らないように秘裂をこじ開け、侵入を開始する。
「くああっ」
だが卑弥呼は痛みを感じない。自在に動く触手は膜の真ん中を通り、子宮口さえも容易に潜り抜ける。卑弥呼は処女のまま、子宮まで貫通されてしまったのだ。
神秘の空洞から、豊かな生命力が清盛へと流れ込む。それによって細胞の一つ一つが、活性化するように感じる。さすがの清盛も、これには身を震わせた。
「おおっ、素晴らしい。お主も愉しんでおるか?」
「あ……うっうん……こすれて、ぐにぐにして、めっちゃええ……」
触手は未成熟な彼女にちょうどいい太さなのだろう。しかも触手は自在に動き、卑弥呼の弱点を攻める。卑弥呼は自ら腰をくねらせ始めた。肌から染み込んだ汁の効果で、無毛の幼い秘裂からはとめどなく潤滑油が分泌されている。
「はぁあんっ! おっちゃん素敵やっ、もっと奥までズンズンしてえぇぇっ」
正気を失ったまま、あられもなく悦びの声を上げる。しかも自分を貫いているのは、化け物じみた逸物だというのに。
「はー、はあぁ――っ……あ、飛ぶ!? や、怖い、う、うち、飛んでしまうっ」
突き上げられるたび、卑弥呼はそのまま飛翔してしまうような感覚に襲われた。随喜の涙を流し、口の端からは涎まで垂らして。
「ふむ。思う存分、飛ぶがいい」
「ふわあぁあぁ――っ!! あ……あ……」
足指をぴんと伸ばし、卑弥呼が大人への階段を一気に駆け上る。ひとしきり叫んでから、糸が切れたように崩れ落ちる。
処女肉の締め付けに限界を迎えた触手もまた、先端に空いた穴から大量の精を噴き出した。それはとても、卑弥呼の胎内に収まるものではない。尻肉の間から、濃厚な子種がすぐに垂れ落ちていた。
「そ、孫悟空、敗走しましたっ……うおお!?」
「そうか、ご苦労だったな」
孫悟空が敗れたことは、蜀軍が間もなく清盛のところまで進軍してくるということを意味していた。大至急それを告げに来た妖魔武将は、しかし目にした光景に言葉を失ってしまった。
清盛が、少女を腕に抱いている。全裸で、その股間には触手が二本突き刺さっていた。一本は男を知ったばかりの姫割れに、そしてもう一本は――
「あん……♪ お尻もええ……おっちゃん凄いわぁ……!」
少しだけくすんだ色の菊門を、貫いていた。尻穴から侵入した触手は、前の孔と同じように卑弥呼の中でうごめく。だが、卑弥呼には痛みも出血もない。清盛の腕の中で悦び、彼に無限の生命力を供給している。本来の自我は、封じ込められたまま。
「さあ、来るがいい。吾輩はもはや人にあらず。ぐわっはっはっは!」
清盛は勝利を信じて、疑わない。生贄を貫いたまま、雷鳴のような哄笑を城内に響かせた。
だが、歴史は語る。驕れる者も久しからず、と。蜀軍の正義の刃は、刻一刻と迫りつつあった。
完
この物語のヒロインたちは、以下の作品にも出ています
妲己×卑弥呼
遠呂智×卑弥呼
Written by◆17P/B1Dqzo