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弓姫二人 その5

 妲己の魔手から逃れた稲と尚香は、闇夜にまぎれて馬で逃走。宿営にも戻らず、山中の庵に身を潜めることにした。
 あの妲己による、家臣や親兄弟への報復は心配だった。だが今の二人に、もう止まることなどできなかった。

「んはぁ……ちゅく、ぴちゃ……」
 木漏れ日の差し込む寝室で、二人の乙女が互いの唇をついばむ。唾液が糸を引くほど、舌と舌とがネットリ絡みあっている。
 尚香はいつもの武道着姿だが、稲は古着の白襦袢に身を包んでいた。妲己の別荘で素っ裸に剥かれたまま脱出したため、尚香が麓の庄屋で盗……調達したものだった。
「おはよう、稲。どう……れろっ……気分は……?」
「アッ……イィ……いけないわ、こんな朝から、なんて……」
 尚香は片手で稲の肩を抱き、もう片方の手を胸元に忍ばせている。襦袢の下で、生の乳房が優しく撫で回されていた。
「きゃふうっ!」
 指の腹で乳首がひねり上げられると、稲が甲高い声で鳴く。拒むのは口だけで、自らも親友の指を、舌を求めていた。
 もともと尚香に、女同士で愛しあう趣味などなかった。輿入れ前の姫君は、男女の交わりすら経験していない。だから最初は半ば義務感と哀れみから、稲の望むことをしてやっていた。が、回数を重ねるごとに稲への愛しさが増し、親友への行為はより積極的になっていった。
「くすくす。そんな声出してるのに?」
 襦袢の袷(あわせ)を大きくくつろげ、形良い二つの果実をはだけさせる。妲己につけられた吸い痕はすっかり消え、代わりに尚香の吸い痕が白い乳肌を彩っていた。
 谷間のあたりの吸い痕は服を着ていても見えてしまうが、稲は気にも留めない。尚香になら、たくさん吸い痕をつけて欲しかった。自分が愛されている証なのだから。
「陽が当たって、産毛が輝いてる。稲のお乳、すごく綺麗よ」
 陶然とつぶやきながら、尚香は稲の胸に顔を寄せる。
ツ……ちゅぱっ、ちゅぱっ……
 乳首を口に含むと、淡い尖りを飴玉のように舌先で転がす。桜色の頂点は、たちまちむっくりと勃ち上がり、唾液でテラテラに輝きだす。
「んぁ……あ……うっ」
 小さな悲鳴を上げながら、稲はえもいわれぬ感覚を味わっていた。
(何だろう? 身体の奥底から湧き上がる、これは……)
 妲己に乳首を吸われたときは、体内から生命力を抜き取られるようで、快感よりも恐怖が先に立った。逆に尚香に舐められると、いつも全身がじんわりと温まってくる。まるで尚香から、生きる力を分けてもらっている気がする。

「ふぅ……ぅん……」
 穏やかな心地よさに包まれ、稲はつい、うとうととまどろんでいた。チュポンと音を立てて、尚香が乳房から口を離したことにも気付かない。
「もう、してる途中で寝ちゃうなんて……じゃあ気持ちよく、目を覚ましてあげるからね」
 尚香は襦袢の褄(つま)を手に取り、スルスルとまくり上げていく。稲の足元からふくらはぎ、腿、さらにその上までが朝日を直に浴びていく。胸だけでなく、下半身は翳りまで剥き出しの、実にあられもない姿となった。中途半端にまとわりついた薄衣が、かえって一糸纏わぬ状態よりも艶かしい。
 稲の膝を曲げてから、左右にゆっくりと割り開いていく。引き締まった太腿の奥で、稲の『象徴』が尚香を出迎えた。
 草むらは相変わらず自然に任せたまま、立派に茂らせている。会陰の先の窄まりにまで、短いものが生えていた。しかし、姫割れ自体は年の割に幼げで、花弁もほとんどはみ出していない。
「ん……稲が生きてるって証拠ね。この匂い」
 さらに顔を近づけると、秘裂の奥から生娘らしい乳酪臭が漂ってくる。あまり美化できるものではない。それらすべてをひっくるめて、尚香は稲の女陰が愛しかった。
 姫割れの縁に指をかけ、くぱぁ、と開く。顔をのぞかせた初々しい女肉は、男を知らないと雄弁に物語っていた。それでいて、秘めたる欲望を象徴するように、淫豆が大きめに育っている。
「あぁ、稲……舐めてあげる、ビショビショになるまで舐めてあげる」
 突き動かされるように、そこに接吻していた。ややぎこちない動きだが、舌を上へ下へと熱心に伸ばす。むずがゆいような刺激は、稲の意識をすぐに呼び戻した。
「ん……あ、あ、あ!? また、お雛様、舐めっ……あはあっ、だめぇ!」
 稲の足指の先までがピンと突っ張り、腰が上下に小刻みに揺れる。その腰をしっかりと抱え込んで、尚香は熱烈な股舐めを続ける。
「んっ……妲己がしなかったこと……私がたくさんしてあげる……ちゅ、ちゅずうっ」
 妲己は稲に無理やり貝合わせして下の唇を奪ったが、まだ口で味わってはいなかった。それを知った尚香は、対抗するように股舐めに執着していた。
(溢れてる、もうこんなに溢れてる。真面目でお堅い稲を、私だけがこんな風にさせられるのよ)
 尚香自身もすっかり興奮して、薄手の武道着に包まれた桃尻をせわしなく振っている。さすがに愛汁が溢れるところまではいかないが、姫割れの奥はすでにジンジンと痺れつつあった。
 そして彼女以上に、稲の姫割れは蜜をとめどなく滴らせていた。会陰を伝って、菊門まで湿らせている。
「しょ、尚香っ! 私、もう! あぁ真っ白、目の前が真っ白にっ」
 尚香の頭を太腿でぎゅっと挟み込み、黒髪を振り乱して稲がわめく。塩味と粘度を増した肉汁が、弓腰姫の端正な顔に塗りたくられていく。天上の音楽にも勝る嬌声を鑑賞し、愛液まみれの顔に微笑を浮かべながら、稲は少しだけ満たされないものを感じていた。
(私が男だったら、稲と一つに繋がれたのにな……って、考えてもしょうがないか)
 鬱憤を晴らすようにに、自分でも気持ちいい肉芽を舌先で集中的にはたく。真っ白な太腿の圧力はさらに強まり、激しく震えている。今日最初の絶頂が近い。
「そろそろイっちゃうの、稲? その時は、私に聞こえるように、大きな声で言ってね……」
「う、うん」
 稲を極楽に導くべく、尚香は豆の薄皮をそっと剥いだ。
 ツ……チュウウウッ……
 すべての想いを込め、唇をすぼめてついばむ。効果はてきめんだった。
「だめえぇっ! 稲は、稲はもう果てる、は、果ててしまいます――ッ! あぅああ――っ!」
 目尻から随喜の涙をこぼし、稲は絶頂の叫びをあげ続けた。その声が徐々にか細くなっていき、途切れると同時に、稲は崩れ落ちた。弓姫の汗や蜜をたっぷり吸い込んだ、薄い布団の上に。
「はぁ、はぁ……」
「イっちゃったんだ……大好きよ、稲」
 憧れの黒髪に手櫛を通しながら、尚香はもう一度稲の唇を吸った。

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Written by◆17P/B1Dqzo