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遠呂智の淫謀 月英編

 立花ァ千代は古志城で無惨に散華した。
 次に遠呂智軍は、劉備率いる蜀を総攻撃し、これを壊滅させる。辛くも逃れた諸将は各地で
散発的に反抗するが、多勢に無勢。とうとう、ある戦で月英が囚われの身となってしまった。
 月英は諸葛亮の妻。しかし、妲己は孔明の目を盗み、月英を古志城に連行していた――

「あぁ! ダ、ダメッ! 孔明様、孔明様ぁ!」
 地下牢に、才女の悲鳴がこだまする。下半身を剥き出しにされた月英が、檻の中で悶え
狂っていた。
 薄い恥毛と色鮮やかな花びらに飾られた女芯を、木の張型が掘削する。張型を操るのは
妲己だった。
「ふふ、いいんでしょう? 愛しいご主人のモノそっくりの、コレのお味は」
 嘲笑を浮かべながら、手枷足枷をされた月英を責める。
「そんなこと、は、はひぃ!」
 そもそもこの張型は、月英が作ったものだった。離れ離れの寂しさをまぎらすため、
彼女は持ち前の技術力と記憶力で夫の持ち物を再現していた。
 それを目ざとく見つけた妲己が、悪用しないはずがない。
(悔しい、こんな所で使われて……でもこの女、上手すぎる!)
 正直、一人で慰めても空しくなるだけだった。それが妲己の手にかかると、本当に夫に
貫かれるくらいに、いやそれ以上に気持ちいい。床にしみこんだ大量の愛液が、それを雄弁に
物語っていた。
 力任せに奥まで突き込むのではなく、膣天井を擦るように、浅いところで往復させたりもする。
女同士だからこそ理解できる快楽のツボを、この淫婦は的確に突いていた。
「あぁ〜……も、もう私、いや、擦らないで、はぁん、そこはダメぇ」
「言ってることとヤッてることが違うんだけど、奥さん?」
 上下の口から涎を垂らし、月英は取りとめもないことを口走る。明らかに、絶頂へと
追いつめられていた。肉の悦びに飢えていた人妻の脳裏に、チカチカと光が瞬き始める。

「『月英、もうイくのですね? いいでしょう、これもすべて計算のうちです』なーんて……」
 他人に化けられる妲己が、冗談で諸葛亮の声色だけを真似た。
 それが、月英にとどめを刺すとは思いもよらずに。
「あぁ言わないで孔明様! こんな月英を、はぉうっ、見ないでくださいまし!」
 声を聞いただけで悩乱する月英に、妲己は呆れながらも抽送を加速する。
「ホントにこんなこと言われて、悦んでたんだ? お・馬・鹿・さ・ん!」
 とどめの一突き。貞淑な龍の妻が、のけぞって吠えた。張型を、女肉がギチギチに締め付ける。
「イ、イグ、アア――――ッ!」
 そして、糸が切れたように崩れ落ちた。聞こえてくるのは、荒い呼吸音のみ。広い額には
汗の玉がいくつも浮かんでいる。
 希代の才女が、希代の淫婦に屈した瞬間だった。ジュポッと音を立て淫具を引き抜くと、
妲己は一舐めしてみた。
「すっごく塩味が濃いわね。これだけ感じてくれれば、作業もやりやすいかな」
 月英の額に、妲己がそっと指を押し当てる。つぶやくように、呪文の詠唱を始めた。
 邪悪を拒む高い理性も、この時ばかりは快楽に蕩けきっていた。紡がれる一言一言が、
月英の意識を奪っていく。諸葛亮との、かけがえのない思い出さえも。
「うぅ、孔明様……助け……こうめい、さま……コウ、メイ……?」
 この日、月英は遠呂智の供物となった。

 極薄の絹織物一枚を纏っただけの月英が、遠呂智の前にひざまずき、頭を垂れている。
適度に脂の乗った美尻が、透けて見えた。
「遠呂智様。月英、お召しにより夜伽に参上仕りました」
 丁重だが感情のまったくこもっていない声が、遠呂智の耳に届いた。
「ほう。これが諸葛亮の妻か? 妲己め、随分と念入りに下ごしらえしたものだ」
『生けるカラクリ人形』。遠呂智は彼女の精神状態を容易に見て取った。
「多少は自我を残した方が面白いというものだが……まあよかろう。始めるぞ」
「はい……」
 しずしずと立ち上がる。布地越しに、小さめの乳輪や薄い草むらまで確認できた。肩から
唯一の着衣を滑り落とすと、それらが直接、遠呂智の目に晒される。
 月英の裸体は、女として均整の取れた印象を受ける。それは、平凡であることを
意味しない。とかく重力に負けがちな乳房や尻肉が、上向きにぴっちりと張り詰めている。
脚もすらりとしているのに、筋張ったところがない。筋肉と脂が、きわめて高いところで
釣り合いを保っていた。ァ千代が、発達と未熟の不均衡を魅力に変えているのとは、
対照的と言えた。

 例によって、生贄の全身に蛇を絡ませ、情報を収集する。乳房を縛り上げ、乳首を舌で
嬲る物もあれば、草むらの奥に埋没し、子宮まで探る物もある。普通なら悲鳴の一つも
上げたくなるような状況なのに、月英は微動だにしない。ただ呆然と、前方を見ている。
 だが今日は一匹、悪戯な蛇が混ざっていた。足元から螺旋を描いて昇ってくると、秘裂では
ないほうの穴へと向かった。わずかにくすんだ色の、菊花へ。
 窄まりを、蛇の舌が舐める。さらに舌が内部へと伸びるに及んで、さすがに月英も戸惑いを見せた。
「アッ、そこ、違……」
 月英は頬を染め、切なげに目を伏せた。
 妲己の術は不完全で、何かのきっかけで感情の一部が甦ることもあるらしい。
 月英のそこはまったくの未使用である。彼女も諸葛亮も、子作りを第一に考えた営みを
していたため、菊花には無関心だった。
 侵入できそうな広さと判断すると、蛇は頭をすぼまりにめり込ませた。
「はううう! 広がるっ! は、入らないで、入らないでぇ」
 首を何度も振って、月英が拒絶の意思を示す。出すようにしかできていないところを
挿れられるのだから当然だ。
 しかも蛇の長さは、男根などとは比べ物にならない。肛姦で挿入されるのよりさらに奥まで
侵入を果たした。月英に尻尾が生え、くねる。まるで、月英自身が人外の存在のようになった。

「遠呂智様……その……抜いて、あはあ! 抜いて、くださいませぇ」
 蛇が腸内で動くたび、月英の口から苦悶の声が漏れる。その様子を、遠呂智は冷徹に
観察していた。
「ふむ。人間は、その穴でも愉しめるということか。しかし、我の持ち物では
裂けてしまいそうだな」
 ァ千代や月英のように無双の力を持つ女は、この世界に数えるほどしかいない。
使い物にならなくすることは慎まなければならなかった。
「それより、貴様の胸に付いた肉に興味がある」
「そんな、きゃっ」
 月英の懇願には応えず、遠呂智は急に月英を抱きかかえた。魔王の顔が、すぐ近くに来る。
紅と碧の目で見つめられ、月英は恐怖に息をのんだ。
「我が眷属がここを舐めると、人間の女は悦ぶな。我が舐めても、同じなのか?」
 長い舌をだらりと伸ばし、月英の乳首に巻きつける。それから蛇たちの真似をして、
乳首を賞味し始めた。
 舐め方は意外におとなしい。しかし、恐ろしいほどの執着も見せる。味見するように、
舌先を巧みにくねらせてつつき、吸い上げ、締め上げる。まさに蛇のようにねちっこい
乳頭愛撫が続いた。
「あぁんんっ……わ……私の胸、はふう……お気に、召しましたかっ……」
 初めは喰われそうな迫力に固まっていた月英も、魔王の一種真剣な乳首責めに息を乱し始めた。
諸葛亮との営みはどちらかというと淡白だったため、肉体が新鮮に感じているのかもしれない。
 しかも肛門では、相変わらず蛇が活発にのたくっている。それも、排泄に似た心地よさと
認識されるようになってきた。
 理性を封じられた今、貞淑な才女は自ら遠呂智の贄に堕ちようとしていた。

 遠呂智も、月英の胎内で精気が練られてきたのを感じ取った。胸から口を離し、月英を
薄絹の上に横たえる。
「そろそろ、吸わせてもらおう」
 ァ千代の処女を奪った異形の生殖器官が、またも股間から突き出す。鎌首をもたげた大蛇が、
月英に向かって威嚇するように口を開けた。
「こ、これは……いかなる仕組みで、動いて……」
 少し、表面が滑らかになっている。ァ千代を貫いたときは蛇そのものだったが、
最近では鱗がやや小さく、少なくなっている。退化したのではなく、生贄の胎内を必要以上に
傷つけないように変化していた。
「……い……や……」
 歯の根が合わない。どんなに理性を失っていても、本能的な恐怖はこみ上げてくる。
それに、心の奥底で、警告する声がある。
『これを受け入れれば、大きな罪を犯すことになる』
「こ……め……さま……」
 そんな月英を、遠呂智は両の眼で凝視した。
「貴様も、我を恐れる、か……」
 紅と碧の光が、月英を包み込む。一瞬にして、自我が消し飛んだ。再び、肉人形に戻ってしまった。
妲己に仕込まれたとおりに動く、操り人形に。
 自分の手で膝を抱え、脚を開いた。遠呂智に触れられてもいないのに、鮮紅色の肉華は
雌の蜜にまみれていた。花弁に湛えきれなくなった恥蜜はとろりとこぼれ、肛門に生やした
尻尾を濡らす。
「遠呂智様……月英に、お情けを……」
 月英は遠呂智を誘った。哀しくも、諸葛亮を相手にしていたときとまったく同じ口調で。
妲己が刷り込んだ台詞が、口から発せられているだけだった。

 何も言わず、遠呂智がのしかかる。蛇頭が、陰核を一舐めしてから……人妻の貞節を奪う。
「うはあああっ――」
 夫をはるかに凌ぐ剛直が、こなれた柔襞をかき分けながらやって来る。月英は苦悶とも
歓喜ともつかない声を喉から搾り出した。
 驚くほどすんなりと、大蛇は胎内に収まった。月英の肉体が開発されているせいもあるが、
それ以上に相性が良いのだろう。
「ふむ。この前の娘ほど鮮烈ではないが、芳醇な精気だ……もっとかき混ぜ、熟成させるとしよう」
 鐘をつくように、ガンガンと腰をぶつける。奇妙なことに、遠呂智は快感を得るため
動いているのではなかった。
 生贄を悦ばせた方が、より濃密な精気を手に入れられる。そして悦ばせるには、なぜか
股間の大蛇を前後に動かすといいらしい。何人もの生贄を喰うことで、遠呂智は学習していた。
「あん……はぁあっ……」
 果たして、月英もその例に漏れなかった。自分から動こうともせず、揺さぶられるだけだが、
肉襞の蠢きだけがより貪欲さを増していた。
「は、果てる……! ああううぅっ!!」
 月英が全身を弓なりにこわばらせた。これで、何度目になるだろうか。当然、遠呂智は
果てることも萎えることもない。余韻覚めやらぬ肉体が再び覚醒させられ、また絶頂へ。
その繰り返しで、月英だけが一方的に達し続けていた。

 必要にして十分な量の精気が、遠呂智を満たしていく。後は心身とも完全な肉人形に
変える仕上げのみ。
 月英の中で、大蛇が牙を剥く。精液よりも粘ついた毒液が、ドクドクと吐き出された。
 そのとき、胎内に流れるものを感じた月英の目に、わずかに感情の光が戻った。
「ああ、お情け……こんなに……こんなに沢山……」
 月英の口元が、わずかにほころんだ。自分の腹を、いとおしげにさする。夫に射精される
至福の記憶が、まだ残っていた。
「何だ?」
 なぜ、この女はこんなに嬉しそうなのか。遠呂智には理解できなかった。この世界で唯一
絶対の存在である彼には、子孫を残す必要がない。
 ほどなく、記憶の残照も終わりを迎えた。空虚な存在となった生贄から、剛直を抜き取る。
月英の秘口から、逆流した隷属の証がドクドクとあふれ出した。
 月英の腸内でのた打ち回っていた蛇も一息に引き抜き、握りつぶす。宴が終わった今、
挿れておく意味もない。ビクンビクンと月英が痙攣を起こしたが、命に別状はないらしい。
「これも人間、か」
 最後にそうつぶやくと、遠呂智は夜伽の相手に一瞥をくれて去った。

「ふふ、これで二人目。でも、まだまだこれからよね」
 遠呂智と月英の一部始終を、妲己は別の部屋から妖玉で見ていた。事が終わったので、
月英を回収に来ている。
「ほら、後始末」
 傍らに立っていた、短髪の娘に声をかける。彼女も、何も身にまとっていない。ただ蛇を
意匠化した紋様が、至る所に刻まれている。
「はい……妲己様……」
 立花ァ千代『だった』肉人形は、四つん這いとなって月英の秘唇に顔を寄せた。
「んっ……じゅるっ……ちゅずうっ……」
 ためらうことなく口をつけ、月英の胎内から遠呂智の毒液を飲み下していく。文様に
彩られた肉付き薄い尻がモジモジと揺れていた。
「今のこの娘を見たら、家臣や領民はどう思うかしらね……アハハハ!」
「んはっ、遠呂智様の……美味しい……んくっ!」
 ァ千代は一心不乱に舌を使う。やがて現実となる妲己の言葉も、耳に入らぬ様子で。

月英編 完

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月英×姜維

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Written by◆17P/B1Dqzo