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真田幸村×孫尚香

 遠呂智が倒れ、世界にはいっときではあるが平穏が戻った。
 それなのに今、孫尚香は再び真田幸村と対峙していた。彼の下に挑戦状を送りつけ、戦乱で打ち捨てられた道場に呼び出したのである。
 お互いに、武器は持っていない。殺しあうわけではないようだが、真剣勝負であることに変わりはなかった。常人では視認さえ難しい突きや蹴りが、互いをかすめていく。
 尚香は一撃の重さでこそ幸村に劣るものの、手数では上回ってさえいた。間合いを詰め、相手の手足の長さをうまく殺している。
 と、尚香はわずかな隙を見て取った。まさに、刹那の勝機。
(行けるわ……これでっ!)
「はあああぁっ!!」
 裂帛の気合とともに、幸村の無防備な脇腹目がけ鋭い蹴りを放った。相手のうずくまる様が、ありありと目に浮かぶ。
 突然、尚香の視界がぐるりと回転したのはその直後だった。
「えっ……!?」
 足が宙に浮き、硬い床板に、背中から叩きつけられた。
「く……はううっ!」
 目から火花も散るほどの衝撃が、尚香を襲う。あっという間の出来事で、受身さえ間に合わなかった。すぐには起き上がれない。
 負け以外の何物でもなかった。

 隙と見たのは相手の誘い。それにうかうかと乗せられ放った蹴りは幸村の腕ですくい上げられ、その勢いのまま投げられてしまった。ようやく、頭の中で事態を整理できてくる。
「……やっぱりかなわないな、あなたには」
 そう言いながら、頬が緩んでいるのが自分でも分かる。街亭の借りを返すため、自分では猛練習に打ち込んでいたつもりだった。それがこうも簡単に破られるとは。幸村の強さが、今の尚香にはいっそ清々しかった。
「いや、尚香殿。今の貴方は、とても手ごわかったですよ」
 幸村は尚香の傍らに片膝をつき、至極真面目な顔で告げる。幸村の眉は一直線に伸び、一本気な性格を象徴しているようだった。
「初めてお会いしたとき、あなたの武は迷いや悩みに満ちていました。今は、それがなかった。ただ、最後の焦りをうまくとらえられただけです」
(あ……そうか)
 お世辞でも慰めでもない素直な言葉が、尚香の胸の奥底に響いた。
(私が本当にしたかったことって……この人に勝つことじゃなかったんだ)
 打倒遠呂智のため力を合わせて戦うようになってから、その背中を目で追いかける自分がいた。傷つきながら少しもひるまず魔王に立ち向かう姿は、双眸に焼きついて離れなかった。
 彼にも自分をもっと見てほしい。知ってほしい。その想いが、彼女をここまでの行動に駆り立てたのだ。逆襲の執念などではない。
「あ、あのね。幸村――さん。私……」

 そこから先、何と言ったらいいか分からない。尚香は自分に素直な方だが、面と向かって好意を伝えるのは誰だって恥ずかしい。いきおい、過激な表現になってしまう。
「私、たとえあなたに殺されても恨まない。二度も負けた、いえ、戦ってくれたんだもの」
 物騒な物言いに、幸村はたじろぐ。今の彼に、尚香の命を奪う理由はどこにもない。
「い、いや、私は決してそのような……」
 尚香は無言で目を閉じ、脈打つ胸をそらした。両脚も心持ち、開いてみせる。尚香にしてみれば、心服の表現なのだろう。しかしこの状況では、貞操を投げ捨てたと見られても仕方ない。
 そして、幸村もそのように解釈し――激怒した。
「尚香殿、武士(もののふ)を見くびらないでいただきたい!」
 眉を吊り上げ、口から泡を飛ばして孫後の姫を叱る。あまりの剣幕に、寝転んでいた尚香も思わず跳ね起きた。
「強いから、勝ったから何をしてもいい……それでは遠呂智と変わりないではないですか」
「そう、そうよね。ごめんなさい」
 実感のこもった説教に尚香はしおしおと頭を垂れたが、すぐにキッと幸村を見上げ、その手を握りしめた。
「でも、やっぱり私、あなたの一番になりたい! こんなに強くて優しい人を、誰かに取られるなんて嫌」
 たとえ稲でも、と心の中で呟く。
「尚香殿……」
 媚や冗談で言っているのではないと、幸村も悟る。彼もまた、真剣勝負を受けて立った尚香の雄姿を忘れていなかった。強い光をたたえた瞳が、柔らかい手のひらが、もっと近くにあればと胸を焦がした夜も数知れない。
「私は富も地位も持ち合わせておりません。あるのは心の中に、決して折れぬ槍一本のみ」
「知ってるわ。私は、それを見せてほしいの」
『日本一の兵』の逞しい胸板に、尚香は飛び込んでいった。

「んあぁ……幸村っ……」
「尚香殿、尚香殿」
 神聖な道場のまん真ん中で、若い男女が憑かれたように互いの唇を貪っている。息苦しくなるような接吻の音だけが、秘めやかに響いていた。しかし、武を通して分かり合えた二人が純粋な想いをぶつけているのだ。武術の神もきっと許すだろう。
 ぎこちなく舌を絡めながら、互いの服を脱がせていく。背中が痛くならないように、脱がせた衣服を尚香の背に敷き詰めていった。
「綺麗です……この世に、これほど美しいものがあるとは」
 空蝉の術で脱出してきたくのいちの裸は何度か見たが、こんなにも間近ではない。それに、こんな風に恥じらい身をくねらせてはいなかった。二人の真っ赤な装束の上で、尚香は不安げに裸身を横たえていた。たゆまぬ鍛錬の成果で、手足も胴も引き締まっている。少々、危うげな硬さを感じさせるほどだった。
 それでいて胸の膨らみは女らしく豊かな半球体となり、胸の筋肉に支えられてツンと上向いていた。その表面には、汗が玉となって輝いている。幸村も輝きに惹きつけられるように、顔をすぐそばまで寄せる。
 尚香のかんばせが、さっと朱に染まった。あれだけ激しく動いた後なのだから、汗をたくさんかいたに決まっている。どうしても匂いが気になったが、今さら水を浴びるわけにもいかない。
「そんな近くは……ダメ……だ、ダメだってば!」
「とても、かぐわしいです……尚香殿の生きている証なのですね……」
 高価な香水などより、甘酸っぱい汗の香りは男の本能をはるかに刺激する。鼻を鳴らしながら、幸村は尚香の乳房についた汗を舐め取っていった。桃の花のような色合いの頂点に舌が達すると、味見はさらにねちっこさを増した。乳輪を舌先でつつき、ムクムク勃起してきたものを一舐め、二舐め。その度に尚香は裸身を震わせ、喉を晒してのけぞる。
「あぁんっ! もっと、もっと、私を感じて、受け入れて」
 匂いも含めて自分のすべてを愛してくれる幸村の頭を、尚香は夢中でかき抱いた。肌はさらに汗でテラテラと輝き、姫割れは汗ではない体液に潤いつつある。

 しかし、このまま攻められっぱなしではどうにも収まらない。だいたい自分は一糸纏わぬ全裸なのに、胡坐をかく幸村はまだ下帯をつけていた。不公平だ。
「ねえ、これ、ほどいていい?」
 返事を待たず、尚香の手は大胆にも幸村の下帯に伸びていた。手探りで格闘していく。幸村は何か言いかけたが、結局は彼女のしたいようにさせてやる。
 とうとう、戦利品か何かのように長い帯をむしり取ると、尚香は恐る恐るそこを覗き込んだ。すぐさま、驚嘆の声がもれる。
「うっそ! これが、男の人の……オ……」
 育ちの良さは隠しきれず、そこで口ごもってしまった。
 幸村の逸物は、尚香を戸惑わせるだけの威容を備えていた。色には初々しさが残るものの、太さ長さとも標準を大きく上回り、肉槍と呼ぶにふさわしい。彼の言う『決して折れない槍』とはこのことではないのだが。
「へえ〜、兄様たちのも、小さいときにしか見たことないから……こんなの、歩くときに邪魔にならない?」
「あ、あまりまじまじとご覧になるものでは……おっ、うっ!」
 尚香は無邪気に、玩具のように男根と触れ合う。愛撫ですらないが、尿道や雁首を触られ息を吹きかけるたび、どうにも滑稽な声が出てしまう。
 幸村は相手の恥ずかしさが、その時ようやく理解できた。いかに立派であろうと、相思相愛の相手に見られること自体がこそばゆい。視線を感じて陰茎が膨張するのは、さらにいたたまれないものがあった。
 しかも、弓腰姫の冒険はそれだけで終わらなかった。幸村の股座の前で四つん這いになる。胸元の水蜜桃がいっそう強調された体勢のまま、顔を亀頭へグングン近づけていく。少しのためらいの後……竿の先端が尚香の口内へと消えた。途端に、幸村のそこはえもいわれぬ快感に包まれる。
 うら若き乙女が生まれたままの姿で這いつくばり、自分の排泄器官を口に含んでいる。生真面目な彼にとって、それは想像したことすらない光景だった。あまりにも、あまりにもみだりがましい。
「ん……んむ……」
「おおうっ!? わ、私のそこは、食べ物ではないっ」
(あれ? こうすると男の人が喜ぶって、侍女が言ってたんだけど……)
 それなりに経験豊富な三成や、知識だけは豊富な兼続とは違い、幸村は士道一直線で生きてきた。くのいちも、手を出しかねるほど。口淫の存在など知る由もなかった。
(と、とにかく。やるしかないわ。殺されても後悔しないって、決めたんだから)
 さすが孫呉の姫、後退という文字が辞書にない。経験のない竿の先で、唾液にぬめる舌がチロチロ蠢きだした。技術も何もないが、幸いにして相手は尚香以上にウブである。尚香の頭の上で、しきりに喘いでいた。それが何だか、とても誇らしい。
(今の私、すっごくいやらしいことしてる。私も、幸村にしてほしいよ……)
 火がついた尚香は止まらない。咥えながら器用に身体を反転させ、幸村の胴をまたいだ。そんなことをすれば、当然乙女の秘密が幸村の眼前に来る。乳房への愛撫と幸村への奉仕に興奮し、ダラダラと愛汁を垂らす花園が。
「ちょ、尚香殿……!?」
 恥丘には長い陰毛がこんもりと茂っているのに、割れ目の周囲には産毛程度しか生えていない。さらに、秘裂の少し上には、小さな窄まりが息づいていた。それが何なのか分かっても、少しも汚らわしく思えない。
 尚香は何をしてほしいのか。ここまですれば、さすがの幸村でも察しがつく。
 首を急角度に曲げ、幸村も尚香の股間に顔を埋めた。汗よりさらに露骨な、生きている証拠の匂いと温もりが鼻腔をふさぐ。
 カアッと、頭に血が昇る。どこが何なのかも分からず、闇雲に舌を這わせはじめた。
「ん――っ、んん――」
 自分の股座で、尚香がうめく。苦しいのではなさそうだと判断すると、反応の良かった部分を重点的に舐め、しゃぶる。くぐもった嬌声はさらに甲高くなった。二人はなおも、互いの股を舐めあい絡み合う。やがて来る決定的瞬間の予感に胸ときめかせながら。

「ぷはあぁっ! わ、私、もう」
 生まれて始めての秘裂への口唇愛撫に、尚香はとうとう根を上げた。女蜜は粘り気を増して床板に滴り落ち、処女孔は十分にほころんでいる。
 幸村もそれに応え、尚香を着衣の上に転がした。彼の肉槍も鈴口から我慢汁をあふれさせ、天井を向いて反り返っている。
 もう一度、深く口づけを交わした。幸村は口づけたまま、肉槍を尚香の中心にあてがおうとする。数回滑った後、とうとうそれらしき所にはまり込んだ。お互いの目を見つめる。相手に少しでも躊躇の色が見えれば、踏みとどまるつもりだった。迷いはない。再び、時が動き出す。
 幸村が、穢れなき処女肉を押し開き、貫きはじめた。
「ん……んん――っ!!」
 自分の肉体の、最も狭いところを通過されたとき、尚香はたまらず幸村にしがみついていた。さらに大人への通過儀礼は続く。結合部から滲み出した破瓜の血が床板を染める頃、ようやく幸村は己の全存在を尚香に受け入れてもらえた。
 口の中でさえ心地よかったのに、女陰の中は輪をかけて狭く、熱い。幾人もの尚香にしゃぶられているようだった。もっと味わっていたいが、自分の下では彼女が断続的にうめいている。男の身には分からないが、苦痛だというなら早く終わらせるのが情けというものだろう。
「あぁ……くああぁっ! 幸村、幸村ぁ」
 渾身の力で腰をぶつけるたび、尚香は絹を裂くような悲鳴を上げる。もはや、幸村にすべてを委ね、懸命に抱きつくばかりだった。乳房が餅のようにひしゃげ、幸村の胸板に吸い付く。それでも、痛いとは口が裂けても言おうとしない。
(こんなに軽く、小さく、柔らかい身体で戦っていたのか)
 あらためて、幸村は驚いていた。ならば。
(今与えた苦痛の分まで、私は尚香殿を守る! たとえ、新たな魔王が降臨しようとも)
 肉襞に包まれ擦られ続けた肉槍は、着実に終局へと追い詰められていく。尿道の中を熱いたぎりが駆け抜けるのが分かったが、もはやそれを止めるすべはない。止めるつもりもなかった。さらに腰の律動を早め、駆け上っていく。
「尚香殿!」
「幸村、もう出るの? うん、いいわよ……私のすべてを、あなたで――!」
「う、おおおぉっ」
 雄々しき咆哮とともに、幸村は尚香の中に放った。己の子を宿させるための怒涛が堰を切り、尚香を奥の奥まで満たしていく。
「凄い……止まらないのね……」
 これだけ濃厚な愛を大量に注がれたら……そこで尚香は、考えるのをやめた。どんな未来が待っていても、彼が自分と歩んでくれることに変わりはない。
 やがて、最後の一滴まで出尽くす。二人には、言うべき言葉もない。ただ目尻から熱い水を溢れさせ、壊れるほどに抱き合った。

 散らばった衣服を褥(しとね)として、尚香は幸村の胸板に頬をすり寄せていた。髪を撫でてくれているのが、なぜだかとても嬉しい。わずかに尾を引く疼痛さえも、今の彼女には二人のつながりを確認する尊いものに思えてならない。
「いずれは孫堅殿に、きちんとご報告しましょう」
 情事の直後とは思えぬ真剣な顔で、幸村はつぶやく。
「虎に食い殺される覚悟はできています」
「ふふ。そんなことしたら、私が父様を許さないわ。この世界で見つけた絆だもの」
 ころころと笑いながら、尚香は幸村の背に腕を回した。痛いほど力がこもっていた。
「誰にも邪魔はさせないんだから」

 ここに、戦国の男と三国の女は遥かな時を超え、身も心も融合を果たした。それがこの世界にいかなる影響を及ぼすか、今の二人にはまだあずかり知らぬことであった。

この物語のヒロインたちは、以下の作品にも出ています
陸遜×孫尚香
陸遜×孫尚香2
遠呂智の淫謀 孫尚香編

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Written by◆17P/B1Dqzo