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雑賀孫市×ガラシャ

 明智光秀と娘のガラシャは、遠呂智復活をもくろむ清盛の元に送られようとしていた。稲姫と星彩は五行山で彼らに遭遇し、光秀の救出には成功した。しかし時すでに遅く、娘のガラシャは別の馬車で連れ去られていた……

すでに馬車は五行山を抜け、清盛の待つ古志城へと向かっていた。馬車には二人の女が乗り込んでいる。一人はガラシャ、そしてもう一人は。
「へえ、時代が変わると着るものも変わるのね、ずいぶんと」
 ふわふわした純白の布を、妲己は物珍しそうに両手で広げている。それはガラシャの腰を覆っていた、下穿きだった。他の衣服も、狭い馬車いっぱいに散乱している。
 つまり、今のガラシャは一糸も纏ってはいなかった、
「あぁ……ぅあぁ……」
 か細い手足をだらりと投げ出し、うつ伏せに倒れている。目の焦点が合っていない。頬を紅潮させ、とても苦しそうに喘いでいる。すでに、催淫の術をかけられていた。
「あなたを生贄にして遠呂智様が蘇るなら、卑弥呼が苦労しなくてすむのよ」
 妲己はガラシャの足首をつかみ、さらに左右に開脚させた。一本筋の姫割れはおろか、その下の菊門までさらけだされる。その幼いたたずまいを確認すると、妲己は満足そうに唇を舐めた。
「でも、古志城までは長いしー。せっかくだから私も楽しませて? フフフ……」
 妲己が自らの股間を円を描くように撫で回す。
「はぁああんっ……これで可愛がってあげる……」
色っぽい声と共に、股間に突如突起物がそそり立った。多少細めだが、まぎれもなく男根を模している。淫乱の権化たる妲己にとって、同性を擬似男根で犯すなど日常茶飯事だった。
「前は遠呂智様のものだから、私は後ろをいただくわね。んちゅっ♪」
「ヒッ!? あ、はぁあ! そ、そこはぁ、汚いのじゃあぁ」
「あなたに汚いところなんてないわ。たっぷり味わってあげる」
「あふぅ!」
 真っ赤な長い舌で、妲己は処女の肛門を執拗に舐め、唾液まみれにする。さらには、指を挿し込み、ぐりぐりとほじった。お尻の孔をいいように弄られるということ。それだけでもガラシャは、自分がひどく汚れた存在に思えてしまった。そうするともう、何もかもがどうでもよくなってくる。
 悲鳴がやんだのを見計らい、妲己は菊門いじりを止めた。膝を立て、四つん這いになるよう命じると、ガラシャはのろのろとそれに従う。
「さあ、思う存分鳴いて。それから、壊れていくところを見せて」
 硬い擬似男根の先端が、何も知るはずもない菊門にめり込む。
「は、あ、あ゛……!!」
 意識は朦朧としていても、ガラシャはさすがに逃げようとする。妲己はその薄い尻肉を強引につかんで、自らの腰を前に突き出した。
「父上、孫、助け――」
「繋がるわよ」
「ふぎゃああっ!!」
 馬車の中に悲鳴がとどろいた。

 だが狂宴は突然、終わりを告げた。外から馬のいななきが聞こえたかと思うと、馬車が急停止した。妲己とガラシャは、繋がったまま壁に叩きつけられる。
「いったあ、な、何よ!?」
 妲己はやむなく擬似男根をガラシャから抜いた。一瞬にして、異形の陽物は消え失せる。
 外に出てみると、はるか遠方で一人の男が銃口を向けていた。護衛の遠呂智兵どもは、彼にことごとく撃ち倒されている。男の顔には見覚えがあった。
「雑賀孫市参上……てか?」
 銃なる武器の使い手、女の敵、雑賀孫市。茶化した口調だが、眼光は鋭い。銃口は妲己の心臓にぴたりと向けられている。
「孫市さん、何であなたがここにいるわけ?」
「ダチの危機だからに決まってるだろ。お嬢ちゃんを解放して消えな。でないとマジで撃つぜ」
 妲己は思わず舌打ちした。妖玉だろうと術だろうと、この距離からでは届く前に撃たれるだろう。
「くっ……仕方ないわね、退散! でもあの子、今大変なことになってるわよ?」
 捨て台詞と兵たちの死体、そしてガラシャを残し、妲己は虚空へと消えた。

「お嬢ちゃん、無事か!」
 矢も盾もたまらず、孫市は馬車に踏み込んだ。その中では、全裸のガラシャがぐったりと倒れていた。こんな状況で、初めて彼女の裸体を見ることになろうとは、孫市も予想しなかった。
「こ……これは……おい、しっかりしろ!」
 むき出しの肩を激しく揺さぶると、ガラシャはうつろな瞳で孫市を見上げた。
「放せ……わらわは、遠呂智様の所に行かねばならぬ……」
「あんだって!?」
 孫市は耳を疑った。
 妲己はガラシャの肛門を犯しただけでなく、肉体的に繋がることで精神まで操作しようとしたのだ。交わっていた時間が短かったため、不完全に終わったが思念は残されているらしい。
(大変なことってのは、このことか。くそっ、何をしたかは察しがつくが)
 煮えたぎる怒りを押さえつけ、どうにか平静を装い、孫市はガラシャに微笑みかけた。
「んなこたぁねぇよ。お前が嫌だと思えば、行く必要なんてない」
「でも……わらわは遠呂智様の贄……操を、捧げねば……」
 ガラシャは、よろめきながら立ち上がった。本当に、真っ裸のまま馬車から出て行こうとする。華奢な後姿も美しい……などと言っている場合ではない。
「お、おい!」
「放せ、わらわは……行かねば……」
 孫市はガラシャを羽交い絞めにして止めた。腕の中で暴れる彼女の、力の弱さに驚く。
(こりゃ重症だな。この場で正気に戻さないと、止められなくなるぜ。しかし、どうやって)
 孫市は悩みに悩んだ。そして出た結論は――
(普通はナシだろうが、艶事には艶事……か?)
 孫市はガラシャを抱くことに賭けてみた。記憶喪失者の頭をトンカチで殴るようなものだ。普通に考えれば、荒唐無稽にも程がある。だが、相手も性交渉して術をかけるような、とんでもない妖魔なのだ。
 何より、無縁だった色気を漂わすガラシャを前にして、とても遠呂智の元になどやりたくなくなる。
 孫市は、ガラシャを正面から抱き寄せた。
「お前は、遠呂智なんかにゃもったいねえよ。行く必要なんて、なくしてやる」
 ガラシャはなおも孫市を睨みつける。孫市も目をそらさない。やがて負けたのはガラシャだった。
「気が済んだら、わらわを行かせよ」
「分かってるって。んじゃ、目ぇつぶってくれ……」
「こうか……んんっ!?」
 長い付き合いの二人の唇が、初めて重なった。幸い、ガラシャの唇は、妲己にも奪われていなかった。
 溶けてしまいそうなほど、唇が小さい。そのことに、今さらながら孫市は驚いていた。

「んふっ……これが、お嬢ちゃんの味か……青い果実って……言ってて恥ずかしいな」
 年端も行かぬ少女の股座に、いい年した男が顔を突っ込んでいる。事情を知らない者が見れば、まさに犯罪的光景と言えよう。
「あふぅ! な、何なのじゃ、あ、ああっ……」
 術の影響か、股間の豆を舐められるだけでガラシャは鳴き、しとどに蜜を溢れさせる。おそらくは自分で慰めたこともない、無毛の姫割れから。守備範囲外だと公言していた孫市だが、すでに股間はギンギンにみなぎっていた。
(嗚呼……俺って、守備範囲広すぎじゃね?)
 先ほど、まだまだ膨らみ足りない胸の先っちょをしゃぶってやったのだが、これも妙に興奮させられた。軽い自己嫌悪に陥るが、かといって止める気もない。男として。
 服を着たまま、男根だけを外に出す。初めて見る本物の陽物に、ガラシャは目を丸くした。先ほどの妲己のものとは比べ物にならないほど、逞しく生々しい。
「それをどうするのじゃ? 先ほどのように、わらわの、お、お尻に……?」
「違う違う。お嬢ちゃんの一番大事なとこに、きちんと納めさせてもらうぜ」
(初めてが女同士で、ケツかよ! 最悪だな、あの狐女)
 雑賀孫市。女の尻を追いかけ回すのが生きがいの割に、意外と床の趣味は尋常らしい。
 あまりに小さな聖女の裂け目に、自慢の肉鉄砲の銃口を突きつける。銃口はすでに熱く、汁が先走っている。さすがのガラシャも、好奇心より恐怖が先に立った。おずおずと尋ねる。
「そ、そんなに大きいのが、わらわの中に納まるのか?」
「そうだな……初めては痛いかもしれない。それでも、俺を信じるか……?」
 正直、孫市には自信がなかった。遠呂智様のほうがいいとか言われれば、負けを認めるしかない。黙って宣告を待つ。
 返事は、小さなうなずきだけだった。それで十分だった。今は、自分のことを覚えているかどうかすら分からないのだから。
 ゆっくりと、ガラシャの反応を確かめるように腰を進めていく。
「よっと……さすがにキツイなっ……」
 今まで何者の侵入も許さなかった処女地は、驚くほど狭い。最も狭い肉扉をこじ開ける。少女は力いっぱいしがみついてきた。そして。
「ひ、あぁ! はぐうっ……ま、孫っ……」
 自分の名が耳に入り、孫市は思わず動きを止めた。瞳を見れば、正気だと一目で分かる。
「つうう……な、なぜ、こんなことになっているのじゃ」
「そりゃ、お前を救うため……信じられないだろうがな」
 ガラシャはゆっくりと首を横に振る。
「詳しいことは分からぬ。じゃがわらわも、この逞しいもので引き裂かれても悔いはせぬ。続けよ」
「ああ、お前がそう言ってくれるんなら……」
 孫市は再び、処女地の掘削を始めた。
 先ほど、後ろの処女を奪われたばかりの少女が、今また前の処女も失おうとしている。だが、欲望のままに蹂躙された先ほどとは違う。今繋がっているのは、互いのためなら命も張れる、男と女。
 ようやくすべてを埋めこんで落ち着くと、あらためてガラシャの肉洞の心地よさが分かる。襞も豊かな内部粘膜が、痛いほどに締め付けて歓待している。何より、彼女の無垢なる心を写しているかのように温かい。これほど異常な状況だというのに、二人の心は安らいでいた。
「よく耐えたな、お嬢ちゃん。これで全部だ。大人の女の仲間入りってやつだな」
「そうか……ダチに女にしてもらえて、わらわは幸せ者じゃ……」
 微笑むガラシャの目尻に、光るものがあった。
 しかし、破瓜を済ませたばかりの身に無理はさせられない。孫市は、温もりを惜しみながらも終わりへ向けて腰を優しく前後させた。
「くうっ……んっ、はあぁ……ふうぅ……」
 ガラシャも一突きごとの悲鳴に甘いものが混じってくる。今はまだ、快感とは程遠いかもしれないが。
 ほどなく、孫市の銃身の中を、狂おしいほどの射精欲求が駆け巡る。それを彼女に受け止めて欲しくて、奥まで突きこむ。小柄なガラシャの身体が、何度ものけぞった。
「ま、孫、激しっ! ああぁ、んはああっ」
「ガラシャっ! お前が好きだ、お前が、欲しいっ……おおおっ」
 柄にもなく直球なセリフを最後まで言うより先に、孫市の情熱は雪崩を打った。少女の子袋には納まりきらないくらいの精が、ビュルビュルと注がれる。孫市も女性遍歴の中で、これほど多量で長い射精を体験したことはなかった。
「出ておる、孫の何かが、わらわにいっぱいぃ!」
 ガラシャも、初めての射精の洗礼を、戸惑いながらも受け入れていた。彼女がこの意味を知るのは、もう少し先になる。
 やがて放出が止まり、すべてが終息する。
「あ、熱い……わらわの中が、孫に染まるみたい……」
「俺も……お前の中で溶けてしまいそうだぜ……」
 後はただ、何も言わずに抱き合うのみだった。この馬車の中が、世界のすべてであるかのように。

 それからしばらく後。二人はもと来た道をたどっていた。轍の先に、きっと光秀や蜀の面々もいる。
「うぅ……ちょっと歩きにくいのじゃ」
 少し休んだとはいえ、処女喪失の違和感は容易に抜けないらしい。ガラシャは少々がに股で歩き、時折顔をしかめている。孫市は、そんな彼女に歩調を合わせてやっていた。
「無理すんな。歩き疲れたら、俺がおぶってやる。それくらいはお安い御用さ」
「うわあ、やっぱり孫は優しいのぉ。持つべきものはダチなのじゃ」
「ダチ……ああ、そうだな……まぁ、そんなとこだな」
 孫市は、自分に言い聞かせるかのようにつぶやいた。胸の片隅に、チクリとした痛みを感じながら。
 変わるもの、変わらないもの。それが何であれ、二人は共に歩み続ける。

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遠呂智×ガラシャ

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Written by◆17P/B1Dqzo