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織田信長×濃姫

 第六天魔王が、妻に組み敷かれていた。床の上の話ではない。単身岐阜城の天守まで、濃姫は夫・織田信長を――殺しに来ていた。
『信長が噂通りのウツケなら、これで刺し殺せ』
 斎藤家から嫁ぐその日に、濃姫は父・道三から短刀を渡されていた。あれから幾年月。信長は決してウツケではなかった。それどころか妻の実家を滅ぼし、足利将軍家さえ滅ぼし、天下布武への道をひた走っている。
 それでも濃姫は、自分の心に忠実に動いていた。日本人とは思えないほど発育し、通りすがるものの目を奪わずにはいられない、文字通りの『魔乳』。その深い谷間から短刀を取り出し、鞘から抜き放つ。それを夫に突き立てれば、すべては終わる。
 しばらく時が流れた。刃は一寸も動いていない。
「どうした、お濃。信長を殺すことが、うぬの望みであろう」
 信長は妻の下から問いかける。長年連れ添った妻に、訳も分からず殺されそうだというのに、いつもと変わらぬ無表情であった。それくらいの度胸がなければ、天下人などつとまらないのかもしれない。
「そう思っていたわ。父の言葉など関係ない。一番いいところで終わらせたかったの」
 やがてゆっくりと、刃が手から床へと落ちる。濃姫の口元に、笑みが浮かんだ。ひどく寂しげな微笑みだった。
「でも、あなたを殺した世界で、私には何が残るのかしら。貴方への愛は、心の中で永遠に生き続ける……なんて嘘ね」
 そのまま濃姫は、上体をかがめていく。冷えきった二人の唇が、重なる。
「ん……ふふ……あむっ、れろっ……んふうっ」
 ほどなく、舌を深く絡める、激しい口づけに変わった。息をするのを忘れほど、互いの口腔を貪る。ようやく満足したところで、唇と唇がトロリと銀の糸を引いて離れた。
「クク……当然、ぞ。死せる信長が、うぬを抱くか?」
 信長は濃姫の手首をつかみ、器用に下から抜け出した。そして、逆に男の腕力で床板に押し付ける。濃姫は少しばかりもがいたが、すぐに動きを止める。形だけの抵抗を見せるなど、無様でしかない。

 着物の胸元を、強引に押し広げる。魔乳が、震えながらその全貌を現した。思わず顔を埋めたくなるほど豊かで、それでいて形よく盛り上がり、肌理細かい。乳輪も大きめで、色鮮やかに発色している。世の男どもの願望を練り固めたような物体だった。それを信長は、硬く冷たい小手をつけたまま、無情に揉みしだく。乳房に、手の形がくっきり刻みつけられる。左右の膨らみが、何度もひしゃげてぶつかりあう。
「あぐうっ……うふふ……激しいのね……」
 その冷たさと痛みが、濃姫は嫌いではない。すぐに、頭の芯まで痺れるような快感へと変わる。責める側に満足しなかった以上、濃姫は責められることを望んでいた。信長も濃姫も、互いのすべてを把握している。いや、この世界の仕組みを理解して、楽しんでいる。
「ひぎ、あううっ!!」
 乳首を捻り潰され、ほとんど噛まれるように舐められる。鳴き声は一段と高くなった。それでも乳首の勃起はますます激しくなっている。夫を殺せるほどの加虐趣味の持ち主は、いったん被虐の側に回るとこれも凄まじいものがある。

 さらに、帯をむしられ、着物の前を完全にはだけさせられる。どうしたことか、今日の濃姫は普段履いている股引みたいなものを着けていなかった。剥き出しの下腹部には、濃密だが丁寧に手入れされた草むらが生い茂る。そして、むっちりとした太腿を押し広げれば、濃姫のすべてが晒される。花弁は幾重にもよじれてはみ出し、まさに妖花と言うべきたたずまいを見せていた。胸への攻めだけで気分が出ていたのか、すでに湿り始めている。
 さすがにそこを傷つけるわけにはいかない。信長は小手を脱いで責め立てる。片手で乳を揉み続けながら、淫猥に肥大した陰核を執拗に嬲る。男の亀頭に数倍するとも言われる快楽の電流が、濃姫の腰にズンズンと突き刺さる。
「はふ……あっあんっ……素敵だわ……こんなに自信を持って攻めてくれるのはあなただけ……んくうっ」
 あからさまに不貞を告白しているようなものだが、信長は気にも留めない。彼にも多くの側室がいる。男女平等というべきだろうか。何かが違う気もするが。
 愛汁が会陰にまで滴ってきたところで、ずぶりと指が突っ込まれる。水音がたつほどに、出し入れが激しい。
「く……は、あああっ!! そう、そこもっと激しくっ」
 濃姫はのけぞったが、その表情に嫌悪はない。むしろ、恍惚としきっていた。爪に紅を塗った足指が、痙攣したようにヒクつく。
 熟練した技巧と経験から、信長の指は濃姫の弱点を容易に探り当てた。蝮の舌のような肉襞が、魔王の指を正直に締め付ける。一見変温動物を思わせる冷やかな印象だが、濃姫の中は確かに煮えたぎっている。殺意が欲情に変わった分、熱も高まっているのだろう。

 だが、さすがに濃姫も物足りなくなってくる。やはり、信長の男性自身で自分を支配してほしい。
 それを口に出すより前に、信長は漆黒の鎧の下から、器用に陽物を取り出した。
 これぞ第六天魔王――!!
 というほど異様な見た目ではないが、やはり太さも長さも、幹の青筋もエラの張り出しも人並み外れている。貪欲な濃姫を満足させるには、十分な威容を誇っていた。並の女なら事切れるかもしれない。
 魔乳の谷間に、肉塊を挟みこむ。いきおい、その先端は濃姫の口元に突き付けられた。
「熱いわ……」
 首だけを上げ、チロチロと舌を出し、濃姫は信長の切っ先を舐める。
「んっ、ちゅっ、じゅるるるっ」
 極上の乳、極上の舌。わずかに腰を動かすだけでも、男性自身全体が、快楽のるつぼの中でうねることになる。肉棒はますます膨張し上向くが、信長は喘ぐことすらない。その様は頼もしさを通り越して、恐怖を覚える。

 時は今。たっぷり責め抜いた妻の膣口に、信長は寸分の狂いもなくあてがう。
「参る、ぞ」
「来て……あぉ、んああ――っ!!」
 ズン……ズブ、ズブズブズブ……
 女ざかりの秘肉に、魔王の逸物は遠慮なく押し入っていく。
「はぉああ……やっぱり、私にあなたを殺すことなんて……くぅ、くあああっ!!」
 擦れ、抉られ、叩きつけられる。その肉の悦びの前では、濃姫のこだわり続けた愛の形など、空虚な概念にすぎなかった。されていることは他の男たちと同じなのに、余計なことを考える暇もない。
 奥の奥まで。とめどなく、肉杭が打ち込まれる。
「おふうっ! 速……激……!! ひゃふうっ、ひやあぁっ!! あなたは、あなたはどうなの……」
 信長は答えない。さすがに彼の息遣いは荒いが、一方的に鳴いて喘いでいるのは濃姫の方だった。

 口の端から涎を垂らしながら、濃姫は繰り返し押し寄せる波にただただ身を任せる。あと何往復かするだけで、至福の時を迎えられる。そう思った矢先。
「あぐっ!?」
 濃姫の尻穴に、急に鈍い衝撃が走る。信長の指が突き立てられていた。ぐにぐにと中で動くたび、濃姫の口から戸惑いの混じった声が漏れる。
「ちょっと……!? わ、私、まだ満たされてないのよ……ふお、あ、アッ!? 駄目、そんな同時にぃ」
 濃姫の抗議を、聞く信長ではない。女陰を貫きながら、器用に後ろも弄ぶ。
「んおああ……く、苦しいっ……」
 前も後ろもたっぷりほぐした上で、信長は濃姫の膣内から陽物を引き抜いた。そして、濃姫をうつ伏せに転がす。乳に負けず劣らず迫力ある美尻が、信長の眼前に突き付けられた。
「はぁ、ひぃ……くうっ……」
 ヒクつく濃姫の菊門に、信長は愛液にまみれた陽物をあてがい……貫く。
「が……は……っ!!」
 菊門の皺がピンと伸び切った。出すための器官に、夫の怒張がギチギチに埋まっていく。百戦錬磨の濃姫も、目を剥いて口を金魚のように開閉させることしかできない。信長の怒張が、一回り太くなったように思えた。
「はあ、はあっ……あひっ!?」
 さらに寂しくなった前の穴も、再び指で可愛がられる。淫豆を摘まれ、膣内を激しく擦り立てられ、また濃厚な愛蜜がトロリトロリと滴る。そして後ろの窄まりを、赤黒い肉塊が容赦なく掘削していた。
「前か、後ろか? 生か、死か? うぬは信長に、何を望む」
 交わりながら、信長はなおも問いかける。彼なりに、妻のすべてを確かめたかったのだ。しばし沈黙してから、濃姫は観念したように吐き出した。
「――すべてよっ! ぜえ、はあぁ、あ、あなたの与えてくれるすべてをっ」
「で、あるか」
 その時初めて、信長の口元がニイッと歪んだ。
 パンパンパンパンパン!
 まさに肛虐と呼ぶにふさわしい。抽送のたび白い尻が、大きな音を立てて叩かれる。
「ぎゃひっ! 後ろ、死ぬふぶうぅっ」
 絶頂寸前で新たに襲いかかる、異質な快楽。濃姫の脳髄は、混沌として焼き切れそうだった。その片隅で、理解する。信長は自分を再び繋ごうとしているのだと。徹底的に、彼女が心の底から望むやり方で。
 奔放な蝮の姫は犬のように伏せ、だらりと舌を伸ばしていた。魔乳が、無様に押しつぶされている。そして尻は高く掲げられ、信長の腰の動きと完璧に同調していた。
「出す……ぞ」
 射精衝動は限界を迎えながら、信長は相変わらず顔色一つ変えない。これで、夫婦の営みと言えるのか。それは、二人にしか理解できない。だが、それでいい。後世の凡人に動機や心情をいちいち説明できる英雄など、英雄ではない。
 妻の腸の中で、第六天魔王がビクンビクンと震える。玉袋の中の灼熱の種が、竿の中を駆け抜け――爆ぜた。次から次へと、液体というより塊が、禁断の肉洞へと注ぎ込まれていく。
「あぁ、あなた、貴方ぁあぁ」
 直腸に熱いほとばしりを浴びながら、濃姫は至福の頂点に駆け上っていく。一人の男を死の寸前まで追いつめ、直後、逆に快楽の極みにまで追いつめられた。一生分の激しい時間を体験できたのだ。濃姫の心にはもう一片の殺意も残ってはいなかった。
 ゆっくりと、魔王の逸物が引き抜かれていく。ブルンと震えてすべてが体外に出たと同時に、濃姫の身体は崩れ落ちた。
「あは、ひ……酷い男……」
「うぬの業は払えたか?」
 逸物を拭い、鎧の中にしまうと、信長は脱力しきった濃姫を抱え上げた。天守の闇へと、魔王夫婦は消えていく。
「クク……フハハハ、ハハハハハ!!」
 高笑いの後には、信長を刺そうとした一本の短刀が残るのみだった。

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この物語のヒロインたちは、以下の作品にも出ています
濃姫×森蘭丸  濃姫×甄姫  遠呂智の淫謀 濃姫編

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Written by◆17P/B1Dqzo