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世界が融合したと思ったら、遠呂智軍に捕らわれなりゆきで蜀に協力。魔王・遠呂智を討ったと思ったら、阿国に拉致され孫呉の客将に。立花誾千代の人生は、ここ数ヶ月でかつてない激動を見せていた。
今日も彼女は雲霞のごとき遠呂智軍を相手に、雷切をふるっていた。そこかしこに雷が落ち、彼女に近づくことさえ困難なはずだが……
「おおりゃあ！！」
「しまった！」
立花誾千代といえども、気の抜けた一瞬というものがある。背後に妖魔武将の気配を察したときには、もう遅い。刀が、彼女の背中めがけて振り下ろされる。
だが、その刃が彼女を傷つけることはなかった。
白刃一閃。
妖魔武将が袈裟がけにされ、血煙とともに倒れ伏す。
「大丈夫か……」
誾千代の背後を守ったのは、漆黒の鎧に身を固めた長身の男。
周泰、字は幼平。神速の抜刀術で、孫権の危機を幾度も救ってきた。もちろん、戦場では仲間の危機も救っている。
「……あ、あの、周泰殿。あ、ありがとう……」
と、消え入りそうな声をかけたときには、すでに周泰は姿を消していた。
戦いの後も、誾千代の心は晴れなかった。河原で、石など投げてたそがれる。平べったい石は、20回くらい水面を跳ねていった。立花なれば、難しいことではない。
「強いのも、無口なのも好ましいが……あれではきっかけに困るではないか」
彼女は必要以上の馴れ合いが嫌いなだけで、優れた人物とは絆を深めたいと願っている（島津以外）。周泰も、その基準を十分に満たしていた。だが彼は、例によって極端に口数が少ない。世間話さえも、間がもたなかった。
「どうしたものか」
「おお立花殿、こんなところでなんぞ悩みでもあるのか、の？」
誾千代が振り向くと、ふくよかな貴族然とした男が微笑んでいた。手には鹿革の鞠を携えて。
「義元公……久しぶりだ」
今川義元。元は駿河の戦国大名だが、戦よりも風流と蹴鞠を愛し、世界が融合した後は諸国に広めようと旅している。
ぽよぽよした頬、リスのような目、いつも変わらぬのんきな性格。誾千代は不思議と、そんな義元には素直に話ができた。
「義元公は口が堅いと見込んでお話しする……」
河原に並んで座りながら、誾千代は悩みを打ち明ける。義元は黙って、ニコニコしながら聞いていた。
「その御仁、和歌や茶の湯は不得手かの？」
「多分」
まあ、器用な方ではないだろう。同じ孫呉でも、周瑜や陸遜あたりはすぐに馴染んでいたが。
「ならば、蹴鞠じゃの！ 蹴鞠に言葉はいらぬ、の！」
満面の笑みとともに、予想通りというのもはばかられる答えが返ってきた。
「しかし、そんなことで」
「一心不乱に蹴鞠る、の！ さすれば、その御仁とも打ち解けるはずだ、の！」
大福に目鼻を付けたような顔が、ずずずいと迫ってくる。ある意味、怖い。
「わ、分かった分かった。駄目もとで、聞いてみる」
半信半疑で、誾千代は周泰に手紙を送った。
そして約束の日。周泰は今川家所有の鞠場の門を白刃一閃……ではなく普通に叩いた。緊張気味の誾千代と、緊張感のまるでない義元が出迎える。
「あー周泰殿、よく来てくれた」
六尺の巨体が「く」の字に曲がって、お辞儀する。
「孫権様のお許しが……出た……」
「孫呉でも、蹴鞠がはやると嬉しい、の！ では、さっそく蹴鞠るかの！」
義元の教授を受け、二人は蹴鞠を始めた。鞠を落とさずに、交代で蹴り続ける。単純であるがゆえに奥が深い。
「意外と……難しい……」
身体能力に優れる周泰が、ポロポロと鞠を落とす。小さい鞠の扱いには苦労するのだろうか。その様子を見ていた誾千代から、自然に笑みがこぼれた。
「ははは、だろう？ 玉蹴り遊びと侮らぬことだ」
それでも慣れてくると、二人は上手く鞠をやり取りできるようになっていった。
『蹴鞠は勝ち負けではない、相手の蹴りやすい球を返すこと』
義元の言葉を胸に、二人は童心に帰って鞠を蹴り続ける。
（不思議だ。こうしていると、周泰殿の優しさが伝わってくるような気がする）
どんな剛速球が飛んでくるのかと思いきや、周泰はきちんと力を加減している。その姿は、戦場での徹底した戦いぶりとはまるで別人のようだった。そんなところもまた、誾千代の胸を温かくする。
二人が爽やかな汗にまみれた頃を見計らって、義元はお開きにしようと提案してきた。確かに、ダラダラ続けても得るものは少ない。
「この近くには名湯もあるゆえ、汗を流していかれるとよろしい、の！」
義元に心から頭を下げ、二人は鞠場を後にした。
融合する前の世界でいえば、伊豆なのだろうか。孫呉の領土のど真ん中に、義元の言う名湯はある。彼の心遣いを大切にしたいのは、誾千代も周泰も同じだった。
「ふう……こうしてのんびり湯につかるのも、久しぶりだ」
「……いい湯だ……」
日頃は重い甲冑で完全武装している二人が、まったくの裸体で湯につかる。それも、一つの湯船で。手拭いで隠すこともしない。二人は男女である以上に、同志なのだ。何を恥ずかしがることが……あるような気もするが。
勇猛さでは甲乙つけがたい二人だが、その肉体はいろいろと対照的だった。
誾千代は女性らしいなめらかさを帯びており、とくに湯に浮かぶ二つの美巨乳がいやでも目を引く。鎧に守られていることもあって、白い肌には染み一つない。
対して周泰は鎧の下にまた鎧かと思うほど筋骨隆々。その肌には、大小無数の傷が刻まれていた。
誾千代の目も、周泰の全身の傷に釘づけだった。だが、嫌悪ではなくむしろ好意をもって。
「言わなくても分かる。その傷は、忠義の証なのだな」
それは、主君を、仲間を守ってきた何よりの勲章。まさに名誉の戦傷である。しなやかな指先が、いつしか傷跡を優しく撫でていた。全裸の誾千代にこんなことをされたら、男ならのぼせてしまいそうなものだ。しかし周泰は、顔色一つ変えない。
（うっ……何だか悔しいな……）
誾千代が唇をかんだその時。
「あっ……」
周泰が急に誾千代に向き合った。そして、長い両腕で彼女を抱きしめる。太い上腕と厚い胸板に挟まれ、しかも自分の双乳がひしゃげる。誾千代は息がつまりそうだった。
「お前が……好きだ……お前が……欲しい……」
蹴鞠のときは緩い球でも、大事な時には直球勝負。さすがに元水賊と言えよう。その腕力が、決して彼女を離したくないと語っていた。
「わ、私も！ しゅ、周泰殿がそばにいてくれれば心強い……んんっ――」
上ずった声で想いを伝えている途中、もう誾千代は、周泰に唇を奪われていた。短く切りそろえた髪を優しく撫でられながら、舌を舌で絡め取られる。
「んふっ、強引だぞ……んんっ、ぅふううっ……はぁ、ああっ……」
内心拒んでいないことを知っているから、周泰は抗議も意に介さず誾千代の口腔をねぶる。誾千代は、自分が口の端から涎を垂らしていることも気づかなかった。
「見事だな……」
うっすらと静脈の浮かぶ美巨乳を軽く揉みしだきながら、周泰はその桜色のいただきを口に含む。舌先で転がすと、経験のない誾千代の乳頭はたやすく屹立してくる。むっくりと自己主張する桜桃は、やけに淫靡に見える。
「あ、あまり舐めないで……蕩けてしまいそうだから……」
日頃とは全く別の意味で、誾千代は懇願する。しかしもう、彼女の肉体は蕩け始めていた。周泰は乳首を口に含んだまま、片手を湯の中に入れる。むっちりした太腿の間に手は滑りこみ、なだらかな下腹部へ。
（無毛だ……）
口には出さなかったが、周泰には意外な気がした。誾千代の局部は童女と同じたたずまいで、剃った跡もない。体質なのだろう。入口をくすぐってから、少しずつ指を押しこんでいく。
「くっ……ううんっ……」
その中はお湯よりも熱く、たとえようもなく狭い。指一本、奥までこじ入れるのも難儀だった。焦らず、時間をかけて小さめの豆を転がし、瑞々しい孔をほぐしていく。
「はぅうっ……そこはらめ……だっ……あふう！」
それでも、誾千代の声が甘くなっていくにつれ、湯の中に吐き出される蜜は着実に量を増していった。彼女が悶えるたび、濡れた胸元の果実はたゆんたゆんと揺れる。それを眺める周泰の股間も、いよいよ雄々しくそびえ立っていった。
前戯だけで誾千代をぐったりさせると、周泰はやおら湯面を揺らして立ち上がった。傷だらけの肉体の中心に、肉の弧刀がそびえ立つ。竿も袋も並の男の1.5倍ほどはあろうか。その先端は赤黒く、まさに肉の凶器という言葉がしっくりくる。
「嘘……」
この威容に、さすがの誾千代も息をのんだ。初めてからこのような大物とは、女として幸か不幸か。
「優しくする」
「あ、あああ、当たり前だ！ こ、壊さないで……」
誾千代の太ももを割り開き、周泰が覆いかぶさった。意外に華奢な彼女の肩をつかんで浴場に押し付け、肉刀の切っ先を穢れなき秘花にあてがう。
「行くぞ」
まず少しめり込み、二段目で肉扉を押し破る。湯の中で、誾千代の処女華が儚く散った。
「あひぃ――――！！」
破瓜の血が、名湯に溶け出す。ズキズキとする疼痛に耐えながら、それでも誾千代は信頼する男のモノを最後まで収めた。
「立花の家名に……傷が……」
「気に……するな。私は……もう、狭い世界には戻らない……」
気丈に微笑み、誾千代は周泰の腰に長い脚を絡みつかせた。しばらくそのまま、結合の悦びを分かち合う。しかし誾千代の器は極上で、周泰にとってはどうしても動かずにはいられない。とはいえ、これ以上湯船をいろいろな体液で汚すのもはばかられる。
「つかまっていろ」
「あ、ああ……ええ！？」
誾千代をしがみつかせたまま、周泰は立ち上がり、湯船を出た。そして浴場に胡坐をかき、自分の膝の上に誾千代を乗せる。ゆっくり、じっくりと、下から誾千代を突き上げる。
「んあ……や……下からズンズン……来る、来るのおっ」
日頃の女丈夫ぶりはどこへやら。誾千代はうっとりとした表情で、周泰の攻めに身を任せる。破瓜の痛みも、巧みな周泰の導きで薄れてきたようだ。小ぶりな尻の割れ目から、愛液まみれの肉刀が出入りを繰り返す。硬さの残る肉襞が、亀頭から根元までニュルニュルと擦り上げ、射精衝動はいやでも増した。
「これで……終わらせる」
「うん！ んっ、んむうっ、んっんっん――」
再び誾千代の唇をふさぎ、周泰は彼女を浴場に押し倒した。誇り高き女当主を、水賊上がりが組み伏せる。だが、そんな互いの来歴はどうでもよくなっていた。戦場にも劣らぬ突きの連打が、誾千代の理性を、意識を突き破っていく。
最後にひときわ深い一撃を子宮口ギリギリまで叩き込まれ。
「あ……ア――――ッ！！」
立花誾千代は、ビクビクッとのけぞり、果てた。亀頭が膨れ上がり、怒涛のように注がれる潮が、彼女を内面から真っ白に染め上げていった。
「少し休め……」
肉棒を引き抜くと、周泰は誾千代を姫君のように抱き上げた。
彼の腕の中で気を失っている誾千代は、信じられないほどかよわげで、そして、可愛らしかった。
だから、彼は男として当然の言葉をかけた。
「俺が守る……」
と。本当に必要な言葉しか、口にしない男だから。
完
この物語のヒロインたちは、以下の作品にも出ています
長宗我部元親×立花誾千代
島津義弘×立花誾千代
源義経×立花誾千代
稲姫×誾千代
遠呂智の淫謀 立花誾千代編
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